ありなさんとクロフィーくんはお付き合いできる?

 おっと、『アーバンライフ・メトロ 2005.04/No.41』(地下鉄の駅で配布されている冊子ですね)の「東京散歩日和 メトロで行くIT&アニメの街 アキバ・'05春」の扉ビジュアルに、「新横浜ありな」さんが。ご丁寧に秋葉原の実景と合成されている。
 このルポ、森川嘉一郎さんの『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』をなぞったような感じで始まりながら、蒲鉾・おでん種の老舗とか、青果市場の名残(千代田海草)とか、“江戸時代から続く物資集積地のDNA” といったハナシにたどり着いて終わる。
 コンデンサーとか真空管とか、こうした写真(とレイアウトデザイン)だと、キャンディーショップやビーズショップのようにみえるんだね。

 で、本日、「秋葉原ダイビル」がオープン。冊子の企画も、たぶんこれと連動したもの。

 このあたりを歩けばわかるが、アニメ絵や美少女アイコンに彩られた(といっても、言われる程はみかけないが)“趣都”のイメージに抗するような新キャラが、現れてますよ。「秋葉原クロスフィールド」の工事現場の仮囲いとかに、描かれてる。これが「クロフィーくん」か?
 犬を連れたレトロ調ロボットなのだが、むやみにアート的なタッチなので、とても再現性が低そう(=個別性が高い)。でもって、誰の手になるデザインかがわからない(=匿名性が高い)。日本の知財の未来が、見えるような(いずれ作者が公表されるのかもしれないが)。

 東京散歩日和もクロフィーくんも、(埋め合わせとしての)“懐かしさ”という点では同類項。秋葉原ダイビルのオープニング企画に「北原照久コレクション展」が入っていたということも、記憶にとどめておいてよいかも。