2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

“萌えの最終ゴール”って…

『SPA!』2005年6月7日号「株投資(通)情報 儲かる 萌え銘柄 四季報」は好企画。と思ったが、かなりの部分は、浜銀総研のリポートに依存したものなのでした。なかでは、“緊急対談!! “萌え株”は買いか? 売りか?”での森永卓郎さんのコメントは、相変わらず飛ば…

レコる世間のエターナル幻想 vol.04

えっと、これって『オルタード・カーボン』(ISBN:4757211295)(積読資産のままだ)と同じようなもの? ──っていう指摘も既に終わってるようですが。やはり琴線に触れるところがあるのか、取り上げてるBLOGがかなり見付かりました(私は『野良犬の塒』さんの…

“もっと息を吹き込むにはどうしたらいいのだろう”

今日から始まってるのですね、『ブライス4thアニバーサリーイベント「シネマプリンセス」』。海洋堂による『ブライスベル』の限定バージョンが出てるそうです。 正規版『ブライスベル』となる食玩は7月に発売予定(全6種・価格315円)。『アリスのティーパー…

PSP用“ツクール”(無料)

『日経キャラクターズ!』2005年7月号(P.140)で知りました(フロム・ソフトウェア開発部部長の谷口篤士さんに対するインタビュー)。3本のアドベンチャーゲームを同梱したPSP用ソフトの発売に合わせ、同様のコンテンツを制作するためのツール(ADVPスタジオ)…

物理シミュレーションでも「萌える」?

SIGGRAPHに発表登録してる(かどうかは知らないのだが)研究成果を、たまたま記者が聞き込んできた、ということなのか。この種のネタというのは、報道のタイミング(何故いまなのか)が分かりにくい。ゲーム機の世代交代などを睨み、実は思った以上に先を争…

解体と再統合…“広げたふろしきは閉じるべきだ”(押井守)

昨日の調べもののついでに、『すべての映画はアニメになる[押井守発言集]』(ISBN:4198618283)河森正治>の中での押井監督の発言から。対談のテーマは『天使のたまご』なんですが、その後の観客との質疑応答で『うる星やつら4』に対する感想を訊かれ、答えた…

ストーリーの“エンコード”とドラマの“解像度”

“ニュートランスレーション=新訳”(劇場用三部作)の第一弾として『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』を仕上げた富野由悠季・総監督に対するインタビュー。『キネマ旬報』2005年6月上旬特別号からです。 “TVの長尺でも見えづらい物語”。そこに複合的に絡み合…

やっぱ“おちゃらけ”なしで勝負してほしい、日本勢も

◎『インファナル・アフェア』監督:アンドリュー・ラウ,アラン・マック(2002年・中国) (2005/05/21再見,レンタルDVD) ◎『サブウェイ・パニック』監督:ジョセフ・サージェント(1974年・米国) (2005/05/19再見,レンタルDVD) 何といってもマーチン・バ…

デジタルアニメ史における位置付けは?

WEBアニメスタイルに、金田伊功さんに対するミニインタビュー登場(2005/05/20更新)。新作となるPS2用ゲーム『半熟英雄4 7人の半熟英雄』(OP&EDアニメーション演出・作画)、『武蔵伝II ブレイドマスター』(絵コンテ)を巡る内容です(後者の監督・作画監…

教育者としてのクロサワ

昨日に続き『Invitation』2005年6月号から。“chapter 21 映画づくりのプロフェッショナルを育成したいんです”とのキャッチ。東京芸術大学大学院教授に就任した黒沢清監督に対するインタビューです。その講義では、「戦時下の日常生活」を映画制作の課題にし…

『オデッサ・ファイル』が描いたナチ残党、その一つが“スパイダー(クモ)”ですから

うーん、観てから1週間たつけど、釈然としない。『機動警察パトレイバー 劇場版』との類似の指摘は想定の範囲内のはず(というか、話題性の増幅として、製作サイドの思うツボのはず)。そこ止まり、なのか。もひとつ掘り下げた、批評意識のようなものが存在…

“ついに来た!落語ブーム?”(Invitation)。「?」が付くのは何故?

現在市販されてる落語のCDは、通販商品を除いても700〜800種類はあるのだそうです。市中でそれほど見かける商品ではないので、これは予想外の数字でした。『朝日新聞』2005年5月19日付夕刊・11面“落語CDの選び方指南”から。 ◎『古典落語CDの名盤』京須偕充(…

“内容と形式のアンバランス”

“イラストレーターと漫画家を分かつもの──時間性をクールに操る漫画家登場”とのキャッチ。『Invitation』2005年6月号鹿島茂の漫画美学入門>でレビューされてる新刊です。 ◎『鶏肉倶楽部』中村明日美子(著),太田出版(ISBN:4872336720) オーブリー・ビアズ…

両角川の寵愛(?)を受けてるわけで、凄腕極まれり

『朝日新聞』2005年5月18日付夕刊・14面によると、黒沢明監督の『用心棒』『椿三十郎』のリメーク権を、角川春樹事務所が約3億円で取得したとのこと。日米両国での映画化を目指すらしい。現代風の時代劇となるのか、現代劇(あるいはSF)となるのかは、記事…

歴史映画ブームの担い手

『SPA!』2005年5月24日号「エッジな人々リドリー・スコット>」の脚注から。「マルコ・ポーロ」の企画なども進めてるらしいです。 ウィリアム・モナハン 『スパイ』誌の編集から文学評論と短編小説や風刺小説が評価され、脚本に進出。卓越したリサーチ力と筆…

“人間の役者ではとても無理な物語”(川本喜八郎)

公式SITEを時々チェックしてたのですが、川本喜八郎監督の新作、人形アニメーション映画の『死者の書』が完成したそうです(5月9日・初号試写)。近代文学史上に輝く折口信夫の名著を原作に、川本監督が集大成として取り組んだもの。上映会の準備が進んでい…

腕時計のようなファッション性と機能性、が目標だそうです

『日本経済新聞』2005年5月13日付朝刊・17面で報じられてたオリンパスのフェイスマウント(顔面装着)型ディスプレー(FMD)。眼鏡に取り付けて使うタイプの「細くて視界を遮らない棒状の情報表示装置」の開発に成功し、「目の前の情景の中に、文字や画像が…

土曜の夕方に戦争は始まる

制作発表があって盛り上がってる『BLOOD+(ブラッドプラス)』。土曜夕方6時に、(いまの)押井守系列の作品が進出するとは。寺田克也起用の北久保弘之監督バージョンと比べると、キャラクターデザイン(箸井地図)の落としどころが興味深い。キャラクターを…

デジタル俳優の行動原理は脳内麻薬から?

だいぶ前から知られてるツールのようですが、私は『キネマ旬報』2005年5月下旬号の特集「キングダム・オブ・ヘブン“歴史大作映画と映像技術の進化”」(筆者は大口孝之さん)を読んで知りました。『トロイ』では、十万人の大軍勢を表現するのに使ってるとのこ…

都市細胞に封じ込められたアイコン

読了。勉強になった。本題とあまり関係ないところをメモっときます。「のちに万博で全面的に展開されることになるカプセル建築やユニット住宅、巨大なスペース・フレームやメガ・ストラクチャーといった発想は、事実、メタボリストたちによる、生物の細胞レ…

“子宮のような鯨の腹の中で、悪夢のような三日間を”

脚本作りの「コツ」を説いた書物なのだが、マニュアル本とは趣が異なるもので、ハリウッド映画の近年の傾向を内側から描写した読み物として、楽しむことができた。原著は2002年に刊行されたもの。2310円。 ◎『映画ライターズ・ロードマップ―〈プロット構築〉…

虚実を操作する情報の出し入れや順序にひと工夫欲しい

◎『スウィングガールズ』監督:矢口史靖(2004年・日本) 主役陣が大ラスに見せる充実感に満ちた表情が素晴らしく、若手女優のイントロムービーとしては申し分ない。ただ、音楽を題材としていることの楽しさがある反面、難しさもはっきりと表れている。シンク…

キャラがあってのキャラクターアニメなので

◎『ヴァン・ヘルシング』監督:スティーヴン・ソマーズ(2004年・米国) CGモンスター・アニメートの見本市だと思えば腹は立たない。定型化された動きとしては完成の域に来てる感も。ただ、個々のキャラを立たせ、そのキャラに見合ったアニメートを表現しない…

『ローレライ』(128分)の運びは『タイタニック』の1.5倍速という印象

『ダ・ヴィンチ』2005年6月号の特集1はどうして今、福井晴敏の物語が必要なのか?>。もちろん、『ローレライ』『戦国自衛隊1549』『亡国のイージス』の映画化にちなんだ内容です。それぞれの樋口真嗣監督、手塚昌明監督、坂本順治監督のインタビューがあるほ…

CGアニメコンテストの今年の応募総数は403点

個人制作アニメで様々な受賞歴のあるSTUDIO六花(吉浦康裕さん…おお!キーワードが出来てる)のSITEに新作情報が。5月5日付けです。約23分の『ペイル・コクーン』というSF作品。夏に発売するDVDに収録されるそうです。 私が最初に観たのは、たぶんデジタル・…

“デジタル胡蝶の夢”、1996年あたりが元年か?

CGの蝶が舞う映像。かなりあるはずですが、すぐに思い出せるものが少ない…。 『ザ・クラフト』監督:アンドリュー・フレミング(1996) 『スワロウテイル』監督:岩井俊二(1996) 『エネミー・ゼロ』(1996) 『女神異聞録ペルソナ』(1996) 『ファンタジア2…

“奇跡”など起こってない、という酷薄(誤配的)な見方も可能か。何故、蝶なのかも。

パッケージのアプローチが、『4人の食卓』に似てる。手に取った時と鑑賞後とでは、印象にズレを感じさせる点も同じ。本編の(特にヒロインの)イメージをストレートに移行させにくい、というのが理由なのでしょう。本国では、“オアシス”の場面をパッケージに…

やんちゃ娘の向かう先は?

『復讐者に憐れみを』を観てて、東てる美を思い出したりも(誰それ?って言わないで)。“革命少女”を配役するというのは結構、良い狙いだったんじゃないか。ただ、演出が硬かったせいか、魅力をいかしきってないようにも感じた(パク・チャヌク監督は、あそこ…

『サブウェイパニック』と『ジャガーノート』、どちらもおすすめ!(Amazon)

『サブウェイパニック』系列のクライム・サスペンスだろうと勝手に想像してました。ところが。『ダイ・ハード』系列*1のスーパーヒーローアクションという、おそらく韓国映画としては新趣向の骨格に、“韓流”濃度のメチャ高い(国家と個を巡る)復讐譚と感傷…

チャン・イーモウは乗り気で撮ったんだろうか…

『HERO』(2002)は、ジェット・リーやドニー・イェンをあえて様式的な映像美の中に封じ込めたところが独創的だったのかもしれないなあ…。あちらはストーリーの運びにも“アート志向”があって、『紅いコーリャン』(1987)の監督がチン・シウトン(程小東)と…