2005-01-01から1年間の記事一覧

“非日常”路線からの分岐

“巨大(化)女性”その5 ──ウルトラ&GAINAX系に触れぬまま、しばらく休止していた…。これは「その2」のバリエーション。放映はちょっと前のものですが。 ■お笑い起用“日常”系 ◎北陽『西友「大創業祭」』(2005, CM) 巨大化するのは虻ちゃん=虻川美穂子のみ…

だから「生きろ」と映画は言う

「角川春樹+佐藤純彌」のコンビネーションには、私(と同世代の映画ファン)は特別な思い入れを持っている(はずだ)。“角川大作”に対しては、メディアミックスによって映画をイベント化したことの功績を認める声と共に、逆に反感、「大味」などといった評…

最高峰は『飢餓海峡』だとのこと。それに笠原和夫

井筒和幸監督の好む映画群に、改めて親近感を覚えた。『ガキ帝国あくたれ戦争』(1981)には、一見粗削りの前作とは方向性の異なる非常に技巧的な一面があったと記憶するのだが(現状では封印作品のため確認できない)、初期のブライアン・デ・パルマに強く…

HARUKAは、例えばこんな事をしゃべります。「HARUKAは3Dフローティングビジョンの映像なんです」

裸眼立体視の技術。このニュースは見落としていました。9月30日付でリリースされたものなのですが、どういうタイミングなのか朝日新聞 2005年12月3日付・朝刊13面(経済)に取り上げられていて、それを読んで知ったしだいです。 ◎パイオニア株式会社 : 報道…

「子どもたちの未来のためには、“非戦”でしかありえないですよ」(竹田逭滋)

◎『NewWORDS(ニューワーズ)』 2006 WINTER 1st ISSUE 『月刊ニュータイプ』の増刊。“オトナのためのニュータイプ・エンタテイメントマガジン、登場!”という触れ込みだ。ただ、どうも誌面やネタ(の切り口)に新鮮味が乏しい。得意分野はそれなりに掘り下げ…

コウモリとハサミ、そして暗黒

◎『バットマン ビギンズ』監督:クリストファー・ノーラン(2005年・米国) ビジュアル面での新味を追い求めすぎずに真実味を優先させることで、充実感を与える作品になった。コウモリの群集を描き、恐怖のシンボルとしての洞穴(落下)とホロコーストの毒ガ…

“あくまで未来に対する業をみずから引き受けるという一点において、彼らは彼らなりの倫理を貫く”(塩田明彦)

実写版『どろろ』のニュース。見落としていました。 ◎手塚漫画「どろろ」が妻夫木&コウ主演で実写映画化! SANSPO.COM−芸能, 2005/11/17 ◎手塚漫画「どろろ」妻夫木&柴咲で実写映画化 日本発「ロード・オブ・ザ・リング」 Yahoo!ニュース - スポーツ報知, …

“団塊リタイア層”のアイドル…

やはり“微笑貴公子”の牙城を崩したのは、ヨンエ姫(じゃなくて女官)であったか。そして、やはり白夜書房であったか。 『別冊コリア・ムービー(KoreaMovie)①』(白夜ムック220)が、“特集!「宮廷女官チャングムの誓い」とイ・ヨンエの世界”と題し、この分…

キャラクタライゼーション vol.01

20世紀の米国西海岸は、モータリゼーションと並び、もうひとつの重要な文化的パラダイムを発信していた。それが“キャラクタライゼーション”だ。そうしたハリウッド映画の知恵はしかし日本には、キャラよりもむしろ“物語”に目を向けたストーリーマーケティン…

レコる世間のエターナル幻想 vol.06

!! “記憶リセット映画”強化月間 劇場で観逃してしまった『エターナル・サンシャイン』に触れる前に、“記憶リセット映画”を整理することを思い立ち、強化月間と称しているわけで。今回もIMDbのplot keywordsを手がかりに抽出してみた。必ずしも記憶消失や記憶…

“びゅーん”とね、飛ぶのね。

!! “記憶リセット映画”強化月間 記憶がリセットされる、というよりは、記憶の外部がリセットされるような設定で始まる映画なのだが、“記憶リセット映画”の亜種として入れておこう。 フォーガットン [DVD]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテイン…

“この「過去の引力」はなんだろう”(鴻上尚史)

『SPA!』2005年11月15日号の鴻上尚史さんのコラム「ドン・キホーテのピアス」(543)から。コラム中で、『文芸漫談 笑うブンガク入門』を「とても刺激的な本だった」と紹介している。そこから「物語」論が展開する。切実なものを感じ取ったので、一部をメモ…

SFX的な話題?

映画とは全く関係ないのだが、“パイロテクニック”で検索をかけたら、トップがこのニュースだった。ただ、「花火技術」とは何かを具体的には記していないのだけれど。

デジタル・エクストリーム・ビークル

◎『ステルス』監督:ロブ・コーエン(2005年・米国) 進歩を見せるのは映像技術(VFX)のみで、人工知能謀反シチュエーションにも、美女虐待シチュエーションにも、演出上の関心はあまり向かっていない。せっかくのタイの風景も、水着の光景も、さしたる感慨…

レコる世間のエターナル幻想 vol.05

!! “記憶リセット映画”強化月間 ◎『50回目のファースト・キス』監督:ピーター・シーガル(2004年・米国) どうやって愛が進展するの? と観る側に疑問を抱かせながら、その解答を的確に埋めていく筋の運びが、とにかく巧妙。ハワイの水族館という舞台設定も…

DVDのジャケットは、なぜか隠していた方の眼だけを強調

◎『ザ・インタープリター』監督:シドニー・ポラック(2005年・米国) この題材で、この程度の深みしか出せないのか、といったハリウッドの限界を感じさせるものではあるが、娯楽サスペンスとして観るなら上出来。ダリウス・コンジ(撮影監督)と二コール・…

もはや私は「ライトユーザー」失格なのか。

!! “記憶リセット映画”強化月間 私の頭の中の消しゴム ナビゲートDVD ~君が僕を忘れても~出版社/メーカー: TCエンタテインメント発売日: 2005/10/21メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログ (43件) を見る 劇場パンフから一箇所、監督(1971年生ま…

“左脳を黙らせろ”…ん、“全脳開発”?

まさに盛り上がっているところのようですね、マインドマップ。明日(2日)、創始者のトニー・ブザン氏(自己啓発分野のカリスマ)の講演会があるそうで、4日には著書『ザ・マインドマップ〜脳の力を強化する思考技術〜』がダイヤモンド社から発売される。 ザ…

愛と希望の“忘却”、死と再生の“追憶”

!! “タイムスリップ(ワープ)映画”強化月間 ◎『バタフライ・エフェクト』監督:エリック・ブレス、J・マッキー・グラバー(2005年・米国) これはお奨め。時空を何度も超えて行き来する非リアル極まりない展開ながら、演出にぶれがなく、(ドラマ的な真実味…

『回路』と同じ製作年なんですね。

!! “タイムスリップ(ワープ)映画”強化月間 ◎『ターン』監督:平山秀幸(2000年・日本) 演出に乗り切れなかった。『愛を乞うひと』は大好きなのだが、『学校の怪談』シリーズ、『OUT』、『魔界転生』といったあたりも楽しめなかったので、この監督とは相性…

“「スリル・シーカー」と書かれたそのパンフレットには、過去に世界で起きた大惨事の数々が──”

!! “タイムスリップ(ワープ)映画”強化月間 10月15日付・当BLOGで取り上げたIMDb Keyword: Time Loopの中にあった“The Time Shifters(1999)”について、AXNの公式SITEにストーリーが紹介されていた。消えてなくならないうちに引用しておく。邦題は『タイム…

ケン・グリムウッド以前と以後とに分けていいのかな。

!! “タイムスリップ(ワープ)映画”強化月間 「リプレイもの」として取り上げられている作品を整理してみました。むしろタイムパラドックスやパラレルワールドを重視したと言った方がよいもの、時空(意識)の超越や混乱を描いたと言った方がよいものなどが…

『ビューティフル・ドリーマー』はTime Loop 2位に(IMDb)

“タイムスリップ(ワープ)映画”強化月間として、IMDbのplot keywordsを手がかりに、このジャンルにどんな作品があるのかを抽出してみた。4つのkeywordごとに、ユーザー投票による人気順の上位を挙げてみる(Date:2005/10/16, Sort:Rating)。 ●Keyword: Tim…

「10か条」の最後(=帰省は列車で?)は伝えなかったのだろうか。

かなり期待したのだが、残念な結果になってしまっている。感動ではなく、フラストレーションが残った。ただ、こうならざるをえなかった理由というのは、推察するところ、非常に根が深い。また興味深い。劇場パンフのプロデューサー(平野隆)VS監督(塩田明…

“汚れても良い服装、下着も汚れても良いもの、タオル、着替え、洗面用具持参”

その後、何か報道などはあったのだろうか。樋口真嗣監督の『日本沈没』。現時点で分かる動きとしては、映像製作会社の「プラスミック・CFP」というところが、関東圏を中心にエキストラを募集している(これらって第二班撮影なのかな)。会社勤めの身としては…

あと何年かで「新聞」という言葉は共有できなくなるのでは…。

TBSがリリースを続ける“臨死・冥界系ラブストーリー”の正統的な一作(今回はホラー編。来年には真打ちとしてパニック編『日本沈没』が控える)。作品の意図が分からないという意見もあるようだが、要するに宗教的な浄化作用を得るための代替物の一つだと言え…

“僕も三人の子供を持つ平凡な家庭人だが、映画の中では山ほど人を殺してきた(笑)”

『Invitation』2005年11月号に、デヴィッド・クローネンバーグ監督の最新作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』の紹介と監督インタビューが(文は町山智浩さん)。メモる。 「私は肉体を損傷する表現に魅了されてきた。暴力とは肉体を損傷することだ。正義の…

殺戮天使たちとのブラッディな週末

◎『シン・シティ』監督:フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス(2005年・米国) デヴォン青木。うわさに違わぬ好演。 (2005/10/07, AMCイクスピアリ) ◎『バイオハザードII アポカリプス』監督:アレクサンダー・ウィット(2004年・カナダ+英国) ミラ…

デジタル・ヒッチコキアンと「秘密の庭」

よしあしは別にして気になるクリエイターの一人。監督作(兼脚本)『トリガー・エフェクト』(1996)を観ようと思っていながら観逃がし、なぜかこの9月にやっと公開された『エコーズ』(1999)も観逃がしてしまっている。スティーブン・スピルバーグ(『ジュ…

地球じゃなかったりして…(『コンタクト』の線?)。

昨日の続きで『LOST』。『スターログ日本版』No.26(2005 AUTUMN)のJ・J・エイブラムスのインタビューから。 『LOST』はある部分うんと回り道をするので、長期的なスパンで、ちゃんと山場を用意しているか確かめる必要があるんだ。理不尽やとまどいを感じる…