2005-01-01から1年間の記事一覧
◎『ドニー・ダーコ』監督:リチャード・ケリー(2001年・米国) DVDになってすぐに買ってあったのだが、ずっと放置したままだった。このところタイムトラベルを扱った映画がかなり目立つので、思うところあって鑑賞。演出面ではやや弱いと思う(当時、監督は…
◎『LOST』( 第1話・第2話)監督:J・J・エイブラムス(2004年・米国) レギュラー放送は11月からだが、第1話・第2話が10月2日の21:00からプレミア放送された。開幕から快調。出し惜しみせずに「怪物(?)」も、はやばやと登場(姿は見せていない)。都市的…
◎『初恋のアルバム 〜人魚姫のいた島〜』監督:パク・フンシク(2004年・韓国) 過酷なメルヘン──。現世社会から離脱する想いの力によってのみ出逢うことのできる、忘れかけた幸福。それは取り戻せない「過去」ではない。記憶の海にそっと潜れば、触れること…
◎『ホラー・エクスプレス / ゾンビ特急"地獄"行』監督:ユージニオ・マーティン(1973年・スペイン&英国) 「ミイラとゾンビと悪魔と宇宙人が交錯する狂乱の展開を、クリストファー・リーとピーター・カッシングが懸命に支える、ゴシック・ホラーの限界点に…
(余計なイントロ) レイトショー(1300円)なので、観客の数はかなり少ない(にしても少なくないか?)。終映は21時50分。エンドロールがほぼ終わっても、誰も席を立とうとしない。私も立てなかった。感動のあまり…ではない。どうも脱力してしまったようなの…
CGによる「爆裂人間(過去LOGはここ)」。にして、オスカー受賞作──。 ところどころで紹介記事を見かけていたにもかかわらず、きちんと読んでいなかった。クリス・ランドレス監督による“アニメイテッド・ドキュメンタリー”という趣向の短編映画『ライアン』…
◎『サブカル「真」論」』編:宮台真司,発行:ウェイツ 「社会の矛盾や抑圧が解除されて幸せになり、矛盾や抑圧の生々しい記憶を持つ人が少なくなると、皮肉なことに『いいお話』をつくれる人がいなくなり、それこそ記号的な『萌え』要素の集積と戯れるような…
(柳下穀一郎さんによる朝日新聞夕刊『頭文字D』評が興味深かった) ◎『タッチ』監督:犬童一心(2005年・日本) 肌に合わなかった。液晶テレビで観る高校野球は、なんともフラットネスで、なんともローエネルギー。それが映画本体にまで伝播してるような感…
◎『大統領の理髪師』監督:イム・チャンサン(2004年・韓国) まず志を買う。楽しめた。ただコメディとサスペンスを描く際の緩急や、日常の機微と時代の暗黒を反転させる際の鮮やかさが、あと少し欲しいように思った。例えば、主人公(ソン・ガンホ)をリクル…
◎『レイクサイドマーダーケース』監督:青山真治(2004年・日本) (ネタばれがあります。鑑賞後にどうぞ) 「大人のおこした戦争に、お前たち子供の力を最後まで頼りにした…」とはさすがに言わなかったが、同じ東宝+亀山P(CX)&役所広司、という布陣。未…
精神的に中学生から成長してないような大学生たち(=SF研メンバー)のふざけっぷり・無邪気っぷり(演技)が、あまりにも見事で。幼児性万歳、という感じ。聖典『ビューティフル・ドリーマー』の味わいを、うまく再現してる。 言ってみれば演劇的なハイテン…
『立喰師列伝』関連のレポートなどを、知ることのできる範囲で整理した。現段階では言葉が先行し、映像そのものは明らかにされていない。『ミニパト』から推し量るだけだと(ビジュアルに)期待感を持ってよいのか迷うかもしれないが、この路線にかなりのポ…
(STORY) 定年を迎え、赴任地の香港から日本に向かった父の突然の失踪。恋人の新聞記者の力を借り、その行方を追う娘と、見守る妻。手がかりを握る男は心中事件に巻き込まれ、目前で屍となる。 やがて父は、何事もなかったかのように妻と娘が待つ家に帰宅。…
こういう世界もあるのですね。非常に著名な方のようですが、知らずにいました。「書業55年・還暦記念」──1945年生まれの書家。著作も結構ある。今月、日本橋三越本店で展覧会が開かれるそうです。そのPRのビジュアルに驚いたわけで。 ◎『書はアートだ! 石川…
(買ったのは少し前ですが) ◎『ライトノベルキャラクターズ完全ファイル』宝島社(ISBN:4796647716) こうした趣向の企画、どこかが出すだろうと待っていたが、宝島社から発行。まあ順当ではある(意外と『日経キャラクターズ!』が早く手をつけるかとも思っ…
さしたる予備知識もなく、半ば衝動買い。ほぼ半分が、OVA『爆裂天使』の版権イラスト、スケッチなどだ。“腕”の表現が印象に残る。対して“脚”の表現についてはややこだわりがないように映るのだが、どうか。オリジナルを含め、輪郭線を弱めたイラストの方が、…
(『ローレライ』についてのメモ) 時計と青空 誰の上にも平等に在るもの。それは死と空──。 そのようなことを意識してきた私が、『ローレライ』を観ていて気付いたのは、なんだ、それって「時間(の界面)」と「空間(の界面)」を言い替えたものじゃないか…
(『ローレライ』DVDの発売を機に、断片的に思いついたことをメモ) 征人とパウラ 征 人「(パウラを見る)パウラは…なんのために戦ってきた?」 パウラ「考えたこと…ない…」 征 人「ないって…。なんか、ないのか?」 パウラ「ユキトは?」 征 人「え…そりゃ…
神田サオリさん──刺青を思わせる作風に惹かれる。ライヴペインティングやボディペインティングも行っているとのこと。アミューズメントメディア総合学院の公式SITE内“Voice from Character Designers!”で知りました。現在、イラスト原画展を開催中。 画師SIT…
昨日は「爆裂」、本日は「爆発」、そして主題は何とまた「爆裂」に回帰するのだった──。『特撮エース』の連載が単行本になったので一気読み。未読の回もあったので助かる。 ◎『福井晴敏×樋口真嗣 爆発道場』福井晴敏+樋口真嗣(著),角川書店(ISBN:40488392…
最新の『映画秘宝』2005年10月号で人体損壊を見世物として描いた映画を特集している。これは素晴らしい企画。扉のキャッチを拾うと“切株映画”“これが首チョンパ映画の世界だ!”“人体バラバラ映画大集合!”とある。“本誌読者待望企画No.1!”とも。 ここでは「切…
森川嘉一郎さんのアイデアかと思っていたら、違った。“巨大(化)女性”その4 ■制服美少女系 ◎『新横浜ありな in アキハバラ』造形企画制作:海洋堂,原型師:大嶋優木 (2004) 「ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展」日本館の公式カタログに“おまけ”…
『東京人』2005年9月号の特集「落語が来てる!」を拾い読み。私に合いそうなのはここだな。 ◎SWA(創作話芸アソシエーション) SWA!すわっ!(BLOG) 林家彦いち ||--hikoichi.com★--||(公式SITE) 三遊亭白鳥 三遊亭白鳥公式ホームページ(公式SITE) 神田…
前者は本日知ったネタ。“巨大(化)女性”その3 ■国民モニュメント系 ◎『労働者とコルホーズ女性像』ヴェラ・ムーヒナ (1936) ハンマーを持った労働者と大鎌を掲げた女性。1937 年 のパリ万博「ソビエト館」を飾った後、モスクワの「国民経済達成博覧会場」に…
昨日に続き。“巨大(化)女性”その2 ■レプリカント・アイドル系 ◎ローリング・ストーンズ『ラブ・イズ・ストロング』Love Is Strong (1993, PV) ビデオクリップで知られていた頃のデビッド・フィンチャー監督の代表作。巨大化するのはローリング・ストーンズ…
思うところあってメモ。“巨大(化)女性”その1 ■半裸美女(アマゾネス)系 ◎『妖怪巨大女』Attack of the 50 Foot Woman (1958) 監督:ネイザン・ハーツ(ジュラン) 美術監督出身のネイザン・ジュランは、同年に『シンバッド七回目の航海』を監督。後にテレ…
◎『バンジージャンプする』監督:キム・デスン(2001年・韓国) そういう話か!と判明したところで時半ば。イ・ビョンホンあっての作品。改めて予告編を見ると嘘はない…。が、上手くないな。 (2005/08/06,DVD) ◎『クライシス・オブ・アメリカ』監督:ジョナ…
冥府めぐり系のファンタジー(現実として擬装された冥府を主人公らが彷徨するファンタジー)の浸透(と流行)に大きな影響を与えた一つに、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』の存在があるのではないかと思う。監督自身による『イノセンス』の解…
(やっと忙しさから解放された。7月に遡ったことも含め、順次、メモっていきます)◎『亡国のイージス』監督:阪本順治(日本・2005年) 監督の人選は適任。演出に文句はない。カギはやはり編集(ウィリアム・アンダーソン)だろう。この淀みの少なさが、正…
本来、“狙い撃ち”でもおかしくない人選のはずだが、「偶然、監督話が舞い込んだ」(SANSPO.COM)という。“天の配剤”と言わずして、なんと言うか*1。樋口真嗣版『日本沈没』──。 「“日本沈没”の4文字を見て、ためらうことなく引き受けた。勝手に構想30年、…