脈絡がないな(苦笑)

◎『バンジージャンプする』監督:キム・デスン(2001年・韓国)
そういう話か!と判明したところで時半ば。イ・ビョンホンあっての作品。改めて予告編を見ると嘘はない…。が、上手くないな。
(2005/08/06,DVD)


◎『クライシス・オブ・アメリカ』監督:ジョナサン・デミ(2004年・米国)
シリアルキラーものの演出を呼び込むも、空回りに終わる。ジョン・フランケンハイマー版が、いかに野心的だったかがわかる。
(2005/08/07,DVD)


◎『宇宙戦争』監督:スティーヴン・スピルバーグ(2005年・米国)
 レイチェル(ダコタ・ファニング)の目線を借り、時にファンタスティックなイベントとして描かれる戦争と、その傷痕(“地獄めぐり”は、黒澤明を意識したものか。『シンドラーのリスト』におけるオマージュのように)。宇宙人を見るまなざしにも好奇の色が。このあたり、『ET』×『太陽の帝国』か。
 その強烈な映像の享楽を正当化する代わりに、制作サイドは超越的(パノラミック)な視点を捨て、ヒロイズムを廃する策をとっている。父親の役割も「守る」ことではなく、むしろ「運ぶ」(送り届ける)ことだったり。アンチ『インデペンデンス・デイ』の姿勢は、よい方向に働いているとは思う。
 これは誰が見た悪夢か。本来の主人公はやはり、内面の欠如した感のあるレイ(トム・クルーズ)でなく、オギルビー(ティム・ロビンス)だろう。ただ、賢明にも夢のサンドイッチ構造とはせず、モーガン・フリーマンの声によって挟み込んだ(このあたり、フランク・ダラボンの影響を見て取るべきか)。
 ともあれ、スピルバーグ印でいっぱい。この手の映像エンタテインメントを撮らせたら、右に出る者はいないことを立証した。
(2005/08/12,AMCエクスピアリ)


◎『スクールウォーズ/HERO』監督:関本郁夫(2004年・日本)
安定した演出。ただ、70年代が舞台とはいえ、気恥ずかしい台詞が多すぎる。SAYAKAは『ドラゴンヘッド』よりも断然こちら。
(2005/08/14,CS)


◎『永遠の片想い』監督:イ・ハン(2003年・韓国)
演出がどうも弾まないのだが、終盤は何とか盛り上がる。イ・ウンジュソン・イェジンの共演を堪能でき、好感を持てる仕上がり。
(2005/08/15,DVDレンタル)


◎『悪魔のシスター』監督:ブライアン・デ・パルマ(1973年・米国)
スプリットスクリーンの趣向は、やはり見物。その後に会得する流麗さは微塵もないのだが。バーナード・ハーマンの功績が大。
(2005/08/16,DVD,再見)


◎『ボーン・スプレマシー』監督:ポール・グリーングラス(2004年・米国)
全体の演出トーンと融和したカー・チェイスが見事。フィリップ・ダントニを想起した。未見の『ブラディ・サンデー』が気になる。
(2005/08/17,DVDレンタル)