2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

“連句歌仙の三十六句はなんらそうした筋をもたないのである”(寺田寅彦)

「映画と夢」に関する論考。「あらゆる芸術のうちでその動的な構成法において最も映画に接近するものは俳諧連句であろうと思われる」といった観点の論述に続き、映画と夢を比較したものです。初出は、1932年(昭和7年)の「日本文学」。全文を、青空文庫(図…

中川信夫監督、稲垣浩監督なども生誕百年だそうです

何号か前のものですが、『週刊文春』2005年4月7日号の小林信彦さんのコラム「本音を申せば」(第353回)で、“成瀬巳喜男・生誕100年”が題材にされてるのでメモっときます。 なにせ未見のものが大半なので、取り上げられてる作品の中で、優先的に観たいなと思…

ジョン・ブアマン監督のBBC作品『目覚める夢を見た』が気になるな

映画を、夢(あるいは白昼夢=妄想・空想…)や、記憶の編成(臨死体験・麻薬体験…)とのアナロジーで構想しようとしている作家が、少なからず存在すると思う。夢そのものを扱った映画もあるが、たとえそうではなくとも、だ。 そうしたテーマに関連する文献を…

“自由”を描くシネアスト

リバタリアン・フィルム“Libertarian Film(& Video)”と称するカテゴライズによって、映画が語られることがあると知りました。そのことに触れたリバタリアンな映画>と題するコラムが収められてるのが、この3月に発行されたリバタリアニズムの「ガイド本」で…

国内アニメーター空洞化に先手打つ? GAINAX

昨日の当BLOGに記した韓国アニメ『ワンダフルデイズ』を中心に、“あのガイナックスが韓国アニメを配給。韓国アニメ界の現状”という記事が。『SPA!』2005年5月3・10日号からです。 “韓国アニメと韓国にゆかりの深い作品”として紹介されてるのが以下の8本──。 …

川尻監督が押井監督のスタッフで撮ったような(オネアミス味も?)

なんだ!? この量塊感の持続するアニメートは。 しかも破綻があまり見られない。川尻善昭監督の作品あたりが、研究し尽くされているのではないか。プロダクションIGが切り開いてきたような色彩設計も、しっかりと移植されてるようだし。アニメだけでなく、ゲ…

ライトグラビアがすごいぞ!

ライトノベルを読む時間がないのはわかってる。でも、ガイド本を見つけちゃ、手を出してしてる始末。何を求めてるんでしょうね、私は。 最新刊のこれはイラストレーターを重視し、巻頭に「SPECIAL GALLERY & COMMENT」という特設コーナーがあるのが「良」で…

テレパスの実証(とは無縁だろうけど)

キャッチは脳画像から推定/人が何を見ているか把握/ATRなど>となってる。ちょっと検索してみたんですけど、研究の源流とか歩みとかには、すぐにはたどり着けず。日本経済新聞2005年4月25日・朝刊23面からです。 国際電気通信基礎研究所(ATR)などのグループ…

この“昔々”というクリシェは不可避なんでしょうか

非常に遅ればせながら、四天王の2人が競演(およびイ・ウンジュさん)のこの映画を鑑賞。長尺だと、なかなか手が出せなくて…。 ◎『ブラザーフッド』監督:カン・ジェギュ(2004年・韓国) 企画力と演出におけるスタミナは傑出していると思うんです、カン・ジ…

松尾氏が優作氏にボコボコにされてる場面を想像しちゃいました

松田龍平を相手に「なんじゃあ、こりゃー!?」などと言わせてしまう、神をも畏れぬ所業。そう簡単に出来ることじゃないです。芝居の間も絶妙で、私にはここがいちばんの爆笑ポイントでした。◎『恋の門』監督:松尾スズキ(2004年・日本) 思ったよりも楽しめま…

ここにも「寓話シンドローム」が

舞台の方は観てないので、そちらとの比較はできません。との前提で映画版なのですが、市川染五郎と宮沢りえの魅力は、見事にフィルムに定着されてます(劇場パンフに樋口真嗣監督が寄稿してて、やはりそこを強調してます)。特に染五郎は絶品。文字通り“はま…

高度成長と「ハイパー都市」化の陰で

と称して4人のアーティストが紹介されてる。一人は、4月13日の当BLOGに記した佐伯俊男さん。それから、たぶんどこかで既に観てるとは思うんだけど、改めて魅力を知ったのは上田風子さん。 山本タカト 佐伯俊男 丸尾末広 上田風子 というラインナップです。◎…

渡哲也と梶芽衣子の季節

『REMEMBER』*1を手がけてた高護さんが編集人となって創刊した雑誌。「日本の映画とロックと歌謡曲」というキャッチです。1990円。◎『Hotwax』vol.1,ウルトラ・ヴァイヴ(ISBN:4401751000) 映画ネタだけだと専門の類書(の特に書籍)にはかなわないんじゃな…

ずいぶんと国際的な顔ぶれだなあ

『季刊エス』第10号(2005年4月1日発行)の特集は。別冊の『エスエス』(メイキング&投稿マガジン)も出て、いよいよ『コミッカーズ』の陣地に攻め込むのでしょうか。第9号は特集を含めてどうにもまとまりがなく、書くことがなかったんですけど、最新号(と…

大阪発のアート・ムーブメント

digmeout。そういう名前の雑誌(かムック)なのかと思って買ってきたら、アートプロジェクトの名前で、そちら方面では大変な話題となってるようで。大阪のFMラジオ局「FM802」が仕掛けた、関西発のムーブメントだそうです。 米・ポートランドで開いた展覧会…

“人体模型なのであって人形ではありませんから”(押井守)

復刊ドットコムにこんなのも。残部15、というのが誘いますね。やはりここは時々チェックした方がいいのか。5月中旬の発送だそうです。2940円。 ◎『バロック・アナトミア』佐藤明(著),エディシオン・トレヴィル フィレンツェ大学付属「ラ・スペコラ」博物館…

論理的幽霊×倫理的ゾンビ?

◎『感染』監督:落合正幸(2004年・日本) 1996年の『パラサイト・イヴ』(変身人間ファンタジー)、1999年の『催眠』(マインドコントロールスリラー)、2000年の『世にも奇妙な物語 映画の特別編・第一話「雪山」』(妄想心理ホラー)のイメージを継承しつ…

裸眼立体視対応の水平ディスプレー

かなり前から、何社かが競ってる技術の3Dディスプレー。これは…平置きっていう発想が新機軸なのか? 後で調べよう。 当社は、机の上などに水平に置いた画面から、立体的な映像を表示させる新ディスプレイ技術を開発しました。本ディスプレイは、教育展示やア…

レコる世間のエターナル幻想 vol.02

『SPA!』2005年4月19日号ので、作家の清野栄一さん、精神科医の斎藤環さんが対談してます。清野さんの小説の刊行に合わせた企画ですね。 ◎『テクノフォビア』清野栄一(著),扶桑社(ISBN:4594049192) 誰かがおれを追跡(トレース)している──。システムエ…

レコる世間のエターナル幻想 vol.03

前から気になってたんだけど、朝日新聞のコラムで紹介されてるのを読んで、思い出した。「体験記録」の研究。 この3月に開催されたイベント(第2回体験記録とその応用シンポジウム−体験から何がわかるか−)の告知が、東京大学先端科学技術センターのサイトな…

インファンタリズムのアングラ巨匠と児童ファンタジー

で、『夢でない夢』の装丁・挿絵を手がけてる佐伯俊男さんが、どんな人かを調べると。 類い希なインファンタリズムとブラック・エロスの冴えで20世紀末のパリを震撼させた実績を持つ。そのモチーフは、死、グロテスク、怪異、魑魅魍魎、ホラーなど多岐ににわ…

『夢でない夢』復刊

復刊ドットコムで予約。5月下旬の発送だそうです。2835円。 ◎『夢でない夢』天沢退二郎(著),ブッキング あの『光車よ、まわれ!』、《オレンジ党》シリーズの原点がここに! 天沢退二郎の初期童話作品集。待望の復刊です(初版は1973年/大和書房 刊)。の…

シド・ミード、小林誠のコラボなのか?

あ、「グランオデッセイ オフィシャルアートブック」(ISBN:4822217108)っていうのも出てるのね。その目次から。

「愛・地球博」における最新映像技術

映像情報メディア学会の学会誌最新号(2005年4月号)では、「愛・地球博」を特集してるらしい。その目次から。

レコる世間のエターナル幻想 vol.01

これは精度が高まれば、面白い使い方ができそうだな。3Dスキャナーが一般的なデバイスになるのは、いつごろに想定されてるんだろう? ◎フューチャーキャストシステム 「愛・地球博」三井・東芝館 2階のメインシアターで上映されるのは、世界初の視聴者登場型…

Turn off the words, Feel the force.

『SFX』ISSUE 127, FEBRUARY 2005(THE FUTURE NETWORK社)という英国の雑誌に、と題する企画が載ってるのを見つけた(買ったのは少し前)。 特殊効果による映像表現(シークエンス)のオールタイムベスト50傑を選んだもの(TVは除く)。読者投票を反映させ…

勝手につないどきます輪 vol.02

長瀬智也(俳優,歌手) - タイガー&ドラゴン(TVドラマ) - 三枚起請(落語) - 幕末太陽傳(映画) - 石原裕次郎(俳優,歌手) - 弟(TVドラマ)

勝手につないどきます輪 vol.01

樋口真嗣(映画監督,特技監督) - 中島かずき(劇作家,脚本家) - 劇団☆新感線(劇団) - 羽野晶紀(元・女優) - 和泉元彌(狂言師,俳優) - 未来の想い出 Last Christmas(映画)

黄泉の国で一席ッてえのも乙なもんで

正月(2005年1月9日)の放映時に観逃がしてたTBSのドラマ『タイガー&ドラゴン』のスペシャル版三枚起請』の回>(脚本:宮藤官九郎,演出:金子文紀)をレンタルで。 『寺内貫太郎一家』や『時間ですよ』といった往年の大家族(のような下町的同居コミュニティ…

初級者のメモ

『スターログ日本版』24(2005 SPRING)の韓国映画は女優で観る!>に触発されメモる。行き場を失いがちな韓国女優のニュースが、こういうところに流れてきてる。ともあれ貴重な情報源(コーナー担当は映画評論家の塩田時敏さん)。「ハジけたコメディエンヌぶ…