“萌えの最終ゴール”って…

 『SPA!』2005年6月7日号「株投資(通)情報 儲かる 萌え銘柄 四季報」は好企画。と思ったが、かなりの部分は、浜銀総研のリポートに依存したものなのでした。なかでは、“緊急対談!! “萌え株”は買いか? 売りか?”での森永卓郎さんのコメントは、相変わらず飛ばしてて笑えます(相手の山本一郎さんは(苦笑)で応じる)。

 ただ最終的に萌えは、綾波レイ型ロボットに集約されていくと私は思っているんです。ギャルゲーの部分とダッチワイフ産業とフィギュアの造形技術とそれからロボット技術とかっていうのが全部組み合わさっていって、みんながヒト型恋愛ロボットを連れて歩くようになると、すごく大きな企業ができあがっていって、それが萌えの最終ゴールだと思っているんですよ。(P.72)

 4月1日に浜銀総研のリポートが出て、(他の要因ももちろん分析されているわけだが)“萌え株”急騰現象があったとか。そのリポートが取り上げてる内容に対しては森永さんは、「萌えといってもDVDとアニメくらいですかね。フィギュアも入ってなければ、メイド喫茶も入っていない。ただシンクタンクが萌えを取り上げたってところがすごく新しくて、そこに飛びついたんだと思うんです」と話してます。以下は、その話題のリポートから──。

 特に最近では、オタクのなかでも「萌え」といわれる趣味・嗜好を表現した商品が増えている。2003 年の書籍、映像、ゲームにおける萌え関連の市場規模について試算すると888 億円となった。内訳をみると、コミック関連が273 億円、映像関連が155 億円、ゲーム関連が460 億円となっている。萌え関連作品はコンテンツ市場においていわば亜流となるものの、国内においてコンテンツの多様性の一端を担っており、こうしたニッチな市場において潜在的な需要を掘り起こすことは、今後人口(特に若年層)が減少局面を迎え規模を追求するマーケティングが難しくなるなかで、企業が消費者のニーズをとらえる方法の一つのモデルとみることもできる。
(『浜銀総合研究所2005年4月1日付から)

 そして、以下は第2弾──。

 当社で独自に選出した萌え関連銘柄30 社の4月15 日時点の時価総額は1兆7,433 億円に上り、同月1日時点の1兆5,303 億円と比べて2,129 億円の純増(13.9%増)となった。純増額を分野別にみると、アニメ・玩具関連9 社が328億円増(8.5%増)、ゲーム関連16 社が1,780 億円増(17.8%増)、コミック関連5 社が20 億円増(1.4%増)となり、相対的にゲーム関連が高い伸びを示した。
(『浜銀総合研究所2005年4月18日付から)

 ついでに、浜銀総研とSPA!がどのような銘柄を取り上げてたのかを列挙しときます。


浜銀総合研究所』が挙げた“萌え関連”30社

SPA!』が挙げた“萌え株”(+株価・5月25日終値


参照NEWS浜銀総合研究所
急騰する「萌え」関連株 萌え関連30社の4月15日時点の時価総額は同月1日比2,129億円増に(2005年4月18日付・PDF)
2003 年のコンテンツ市場における「萌え」関連は888億円(2005年4月1日付・PDF)