“映画を撮るのに目はいくつ必要だ?”

 どうにか時間をやり繰りして観に行った。余計なものを描かず、しかし削ぎ落とされた美学ともまた異なる豊かさを備えている。長年のコンビとなったヘンリー・バムステッド(prodction designer…『めまい』の美術監督だよ!!)が、イーストウッド演じるフランキーのために用意した終末の(そして永遠の)空間(“小屋”…劇中での原語を聞き逃した)のたたずまいと空気感に、しびれる。全編、紛れもなく「イーストウッド」節。また改めて書きます。


◎『ミリオンダラー・ベイビー』監督:クリント・イーストウッド(2004年・米国)

(2005/06/09,ワーナー・マイカル・シネマズ市川妙典)