火葬の映画と水葬の映画があるとすれば後者か?

re-editor2006-03-26



 「しんちゃん×しんちゃん×しんちゃん展」──。“eAT KANAZAWA 10周年記念事業”とされている展示イベントなのだが、立ち読みした『フィギュア王』の連載コラムに、“しんちゃん”のひとりである樋口真嗣監督自身が書いていたので存在を知った。場所は金沢21世紀美術館に隣接するeAT 100days Gallery。会期終了(26日)の間際に立ち寄ることができた。


 中島信也原恵一の両人は画コンテが主な出展物。一方、樋口監督は、会場の入り口で出迎えるガメラ(50cm全身)およびレギオン(ヘッド)のフィギュア、中ほどにある『ローレライ』のストーリーボード(のプリントアウト)や伊507の模型、そして突き当たり奥にディスプレイされた(真打ち!!)『日本沈没』関連と続き、経歴も関係して多彩な出展物によって貢献していた。


 『日本沈没』については、シーンイメージを描写したストーリーボード(いつものMac製と思われる)と、手描きによる設定ラフ画のようなもの(美術参考用のスケッチ?)が複数。初めて目にするものが大半だった。シナリオも展示。さらに、傍らのモニターでは予告編の映像を流していた。


 背後に座っているスタッフの目があるので、さすがにシナリオを手に取ることはできない状況だったが、ダブルクリップで3カ所ほどを留められ、開かれていたページには「水浸しになった羽田空港」のカットの挿入が示されていた。関空とかの画になりそうな旅客ターミナルを選ばなかったのは、やはり『サンダ対ガイラ』の舞台にもなったからなのか。


 ほかのシーンについてはこれから予告編などでも小出しにされていくでしょうから、ここには触れません。

会期【part2】(しんちゃん)3展(期間:H18.1.31〜H18.3.26)
CM界の巨匠中島信也氏、eAT名人賞第1回受賞の樋口真嗣監督、そしてクレヨンしんちゃん「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」などの原恵一監督の絵コンテや制作の資料など、イートならではの企画で3人のしんちゃんの作品や制作資料を中心に展示いたします。
eAT KANAZAWA公式SITE』から


 それから樋口監督の挨拶文がなぜか、『大江戸捜査網』の“隠密同心 心得の条”(下記)だった。いちおうメモっておく。


我が命、我がものと思わず 武門の儀あくまで陰にて
己の器量伏し ご下命いかにても果すべし
なお、死して屍拾う者なし 死して屍拾う者なし