金魚顔? キーラ・ナイトレイ


 『ドミノ』──。やはり映画館に駆け付けるべきだった。『マイ・ボディガード』を観て感じた幾つかの事柄に、確信を持った。インフォメーション・メディアとしての映画の存在形式(特質)を、いかに刷新(拡張)するか。このことに、ハリウッドの中に居ながら取り組んでいるのがトニー・スコット監督だ。


 “映像派(≒堕落した映画作家)”などとカテゴライズされることを、いかに回避するか。このことを、おそらく真摯(気楽?)に考察した結果の回答が、近年の諸作だろう。正解を導いたか否かは別にして、「現代(9.11以後の米国)における映画の存在意義」を読み解こうとする企みが確実にある(ように私の目には映った)。


 おそろしく情感を欠いたこの映像作法に対して、「こんなのは映画じゃない」と評する人も多いだろう。しかし、追随する凡百の“ガチャポン映像(ガチャガチャ流れ、ポンポン飛ぶ映像)作家”とは一線を画する域に到達しているのではないか。『マイ・ボディガード』と合わせて後日、改めてまとめ直してみたい。


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 『ドニー・ダーコ』のリチャード・ケリー(監督)がかかわっている意味はわかるのだが、ジャクリーン・ビセット(!!)がなぜ呼ばれたのかは、目下わからず(コメンタリー未聴)。『マイ・ボディガード』に続くミッキー・ロークは、『エンゼル・ハート』(1987)が重要なファクターになっている、というのが私の推察(というか妄想)。


 以下は、トニー・スコットの監督作。


Tony ScottIMDb(06/04/08現在)


2007
 Emma's War (in production)
2006
 The Warriors (announced)
 Deja Vu (filming)
2005
 Domino (producer) ドミノ asin:B000CR7RZM
2004
 Agent Orange
 Man on Fire (producer)  マイ・ボディガード asin:B0008EMLB4
2002
 Beat the Devil
2001
 Spy Game スパイ・ゲーム asin:B000066HMN
1999
 Ladies & Gentlemen: The Best of George Michael /V (video "One More Try")
1998
 Enemy of the State  エネミー・オブ・アメリカ asin:B0009Q0JZ6
1997
 The Hunger /TV Series (episode "The Swords") ザ・ハンガー/トリロジー asin:B00005FXLZ
1996
 The Fan ザ・ファン asin:B00005FPMA
1995
 Crimson Tide クリムゾン・タイド asin:B0009Q0JYW
1993
 True Romance トゥルー・ロマンス asin:B00005V1CM
1991
 The Last Boy Scout ラスト・ボーイスカウト asin:B000F3N5AY
1990
 Days of Thunder デイズ・オブ・サンダー asin:B000EPFQ3W
 Revenge リベンジ 
1987
 Beverly Hills Cop II ビバリーヒルズ・コップ2 asin:B000EWBUNK
1986
 Top Gun トップガン asin:B000ALVX5K
1983
 The Hunger ハンガー asin:B0009Z1B68
1974
 Nouvelles de Henry James /mini, TV Series (segment "Auteur de Beltraffio, L'")
1971
 One of the Missing (as Anthony Scott, writer, cinematographer, editor)
1969
 Loving Memory (as Anthony Scott, writer, cinematographer, editor)