映画
『Invitation』2005年11月号に、デヴィッド・クローネンバーグ監督の最新作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』の紹介と監督インタビューが(文は町山智浩さん)。メモる。 「私は肉体を損傷する表現に魅了されてきた。暴力とは肉体を損傷することだ。正義の…
◎『シン・シティ』監督:フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス(2005年・米国) デヴォン青木。うわさに違わぬ好演。 (2005/10/07, AMCイクスピアリ) ◎『バイオハザードII アポカリプス』監督:アレクサンダー・ウィット(2004年・カナダ+英国) ミラ…
よしあしは別にして気になるクリエイターの一人。監督作(兼脚本)『トリガー・エフェクト』(1996)を観ようと思っていながら観逃がし、なぜかこの9月にやっと公開された『エコーズ』(1999)も観逃がしてしまっている。スティーブン・スピルバーグ(『ジュ…
◎『ホラー・エクスプレス / ゾンビ特急"地獄"行』監督:ユージニオ・マーティン(1973年・スペイン&英国) 「ミイラとゾンビと悪魔と宇宙人が交錯する狂乱の展開を、クリストファー・リーとピーター・カッシングが懸命に支える、ゴシック・ホラーの限界点に…
(余計なイントロ) レイトショー(1300円)なので、観客の数はかなり少ない(にしても少なくないか?)。終映は21時50分。エンドロールがほぼ終わっても、誰も席を立とうとしない。私も立てなかった。感動のあまり…ではない。どうも脱力してしまったようなの…
(柳下穀一郎さんによる朝日新聞夕刊『頭文字D』評が興味深かった) ◎『タッチ』監督:犬童一心(2005年・日本) 肌に合わなかった。液晶テレビで観る高校野球は、なんともフラットネスで、なんともローエネルギー。それが映画本体にまで伝播してるような感…
◎『大統領の理髪師』監督:イム・チャンサン(2004年・韓国) まず志を買う。楽しめた。ただコメディとサスペンスを描く際の緩急や、日常の機微と時代の暗黒を反転させる際の鮮やかさが、あと少し欲しいように思った。例えば、主人公(ソン・ガンホ)をリクル…
◎『レイクサイドマーダーケース』監督:青山真治(2004年・日本) (ネタばれがあります。鑑賞後にどうぞ) 「大人のおこした戦争に、お前たち子供の力を最後まで頼りにした…」とはさすがに言わなかったが、同じ東宝+亀山P(CX)&役所広司、という布陣。未…
『立喰師列伝』関連のレポートなどを、知ることのできる範囲で整理した。現段階では言葉が先行し、映像そのものは明らかにされていない。『ミニパト』から推し量るだけだと(ビジュアルに)期待感を持ってよいのか迷うかもしれないが、この路線にかなりのポ…
(STORY) 定年を迎え、赴任地の香港から日本に向かった父の突然の失踪。恋人の新聞記者の力を借り、その行方を追う娘と、見守る妻。手がかりを握る男は心中事件に巻き込まれ、目前で屍となる。 やがて父は、何事もなかったかのように妻と娘が待つ家に帰宅。…
(『ローレライ』についてのメモ) 時計と青空 誰の上にも平等に在るもの。それは死と空──。 そのようなことを意識してきた私が、『ローレライ』を観ていて気付いたのは、なんだ、それって「時間(の界面)」と「空間(の界面)」を言い替えたものじゃないか…
(『ローレライ』DVDの発売を機に、断片的に思いついたことをメモ) 征人とパウラ 征 人「(パウラを見る)パウラは…なんのために戦ってきた?」 パウラ「考えたこと…ない…」 征 人「ないって…。なんか、ないのか?」 パウラ「ユキトは?」 征 人「え…そりゃ…
昨日は「爆裂」、本日は「爆発」、そして主題は何とまた「爆裂」に回帰するのだった──。『特撮エース』の連載が単行本になったので一気読み。未読の回もあったので助かる。 ◎『福井晴敏×樋口真嗣 爆発道場』福井晴敏+樋口真嗣(著),角川書店(ISBN:40488392…
最新の『映画秘宝』2005年10月号で人体損壊を見世物として描いた映画を特集している。これは素晴らしい企画。扉のキャッチを拾うと“切株映画”“これが首チョンパ映画の世界だ!”“人体バラバラ映画大集合!”とある。“本誌読者待望企画No.1!”とも。 ここでは「切…
思うところあってメモ。“巨大(化)女性”その1 ■半裸美女(アマゾネス)系 ◎『妖怪巨大女』Attack of the 50 Foot Woman (1958) 監督:ネイザン・ハーツ(ジュラン) 美術監督出身のネイザン・ジュランは、同年に『シンバッド七回目の航海』を監督。後にテレ…
◎『バンジージャンプする』監督:キム・デスン(2001年・韓国) そういう話か!と判明したところで時半ば。イ・ビョンホンあっての作品。改めて予告編を見ると嘘はない…。が、上手くないな。 (2005/08/06,DVD) ◎『クライシス・オブ・アメリカ』監督:ジョナ…
(やっと忙しさから解放された。7月に遡ったことも含め、順次、メモっていきます)◎『亡国のイージス』監督:阪本順治(日本・2005年) 監督の人選は適任。演出に文句はない。カギはやはり編集(ウィリアム・アンダーソン)だろう。この淀みの少なさが、正…
本来、“狙い撃ち”でもおかしくない人選のはずだが、「偶然、監督話が舞い込んだ」(SANSPO.COM)という。“天の配剤”と言わずして、なんと言うか*1。樋口真嗣版『日本沈没』──。 「“日本沈没”の4文字を見て、ためらうことなく引き受けた。勝手に構想30年、…
それぞれ忘れないうちに色々書きたいのだが、時間がないので。また改めて。 ◎『僕の彼女を紹介します』監督:クァク・ジェヨン(韓国・2004年) 映画の本質的な姿を体現している(とは、私の独断ではあるが)。終盤は(あるいは全編が)チョン・ジヒョンのプ…
3D化については報道を目にしていましたが、“共同声明”については見逃していました。『スターログ日本版』25(2005 SUMMER)スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』>「エピソード1〜3の“特別編”もあるかも……」から。セレブレーション3(米インディアナポ…
「ナノマシンが出てくる、たぶん世界で初めての実写映画」──。 『BRUTUS(ブルータス)』573号(2005年6月15日発売)からです(筆者は翻訳家の酒井昭伸さん)。しかし、“ナノマシンとは、分子サイズの微小な機械のことである。〜気鋭の翻訳家が語る、最新映…
こんな感情を呼び起こす(現在を舞台とした)映画を、この手なら(この原作だから)つくることが出来るのか。といった感慨はありました。ただ、泣けはしませんでした。やや感情移入をそがれたのは、よく分からなかった点(下記)があるからです。私、原作を…
CSの日本映画専門チャンネルで、『花とアリス』に合わせ、岩井俊二監督のインタビューを放映してました(「日曜邦画劇場」の枠のみの特典らしい。12日の本編後の方を偶然見たのだが、本編前の方は見逃した。聞き手は軽部真一アナウンサー)。 ここで、映画仲…
どうにか時間をやり繰りして観に行った。余計なものを描かず、しかし削ぎ落とされた美学ともまた異なる豊かさを備えている。長年のコンビとなったヘンリー・バムステッド(prodction designer…『めまい』の美術監督だよ!!)が、イーストウッド演じるフランキ…
◎『笑の大学』監督:星護 (2004年・日本) 原作が、きっと素晴らしいのだと思う。映画版(脚本は原作者の三谷幸喜)も、下手に時間や空間を飛ばさずに、限定された場所、かつ2人の応酬を中心に描き、健闘してる。ただ、映画的な膨らみと企みを、もっと持たせ…
フィルムアート社の『アカデミー賞を獲る脚本術』(ISBN:4845905736)を読み始めたところなのだが、取り上げられてる作品のアカデミー賞(脚本部門)歴が判然としない、不親切な編集。原著になくても、オスカー受賞作のリストくらいあっていいのでは…。調べ…
梶 私が俳優を続けていく上での考え方は、変えるつもりも変わることもないと思います。そんなにハードにはできないかもしれないけど、もし、またアウトロー映画のお話が来たら、喜んでやります。まだ、これもできますよ、と言うことです。年齢は関係ないです…
“ニュートランスレーション=新訳”(劇場用三部作)の第一弾として『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』を仕上げた富野由悠季・総監督に対するインタビュー。『キネマ旬報』2005年6月上旬特別号からです。 “TVの長尺でも見えづらい物語”。そこに複合的に絡み合…
◎『インファナル・アフェア』監督:アンドリュー・ラウ,アラン・マック(2002年・中国) (2005/05/21再見,レンタルDVD) ◎『サブウェイ・パニック』監督:ジョセフ・サージェント(1974年・米国) (2005/05/19再見,レンタルDVD) 何といってもマーチン・バ…
昨日に続き『Invitation』2005年6月号から。“chapter 21 映画づくりのプロフェッショナルを育成したいんです”とのキャッチ。東京芸術大学大学院教授に就任した黒沢清監督に対するインタビューです。その講義では、「戦時下の日常生活」を映画制作の課題にし…